音楽や造形等実技寄りの内容と共に、保育指針やきっとみんな苦手な児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の条文系も出題されるこの科目。
私も苦戦しましたよー
出題傾向の分析から早めに暗記し得点源にすべき項目など、無駄の少ない勉強の進め方を詳細解説いたします!
この記事では保育士試験科目「保育実習理論」の勉強法についてトピック毎に解説します。
保育実習理論の出題内容は似ており対策しやすい!出題配分と傾向を見てみよう
この科目は試験内容を分析してみると、毎回の出題配分が似ているため対策しやすい科目です。
出題配分から・得意そうな内容から、ご自身の取り組みやすいカテゴリーから勉強をはじめてみましょう。
【保育実習理論 試験内容の内訳と出題配分の傾向】
◎音楽問題:5-6問
造形問題:3-4問
◎保育所保育指針:5-6問
読み聞かせ(絵本・童話など):1-2問
◎児童福祉施設の設備及び運営に関する基準:3問前後
事例問題:1問
保育原理と出題範囲重なる保育指針は丁寧に◎早期暗記対策で得点源に!
実は保育指針が結構な配分で出題されているのにお気づきでしょうか。
主に保育指針・第2章の「言葉」「表現」の箇所を中心に、第1章「指導計画」など広く出題されています。
保育原理とも出題範囲の重なる箇所になるため、赤シート等で早期より暗記対策がおススメ!
特に第2章の「言葉」「表現」の箇所は、年齢区分ごとに言いまわしが微妙に変わり、ややこしいが故にひっかけ問題にもなりやすいです!
年齢区分ごとに見比べながら、丁寧に暗記対策してみましょう。
こちらの記事では保育指針の暗記対策をより細かく解説していますのでご参考ください。
出題配分の多い音楽問題は捨てないで!移調問題からはじめよう
ピアノと吹奏楽部の経験から音楽問題は余裕でしょ!と軽んじていた私。
移調やコードネームの問題に「?」の連続でなめていた自分を反省しました。
楽器経験や譜面を読めることとは切り離して、新しく学ぶ気持ちで取り組みましょう。
音楽問題はおおよそ6問程度、下記内容の出題配分となることが多いです。
・伴奏を選ぶ問題
・コードネームを選ぶ問題
・移調問題 2問
・速度記号・音楽記号など → 早期に暗記対策または直前に猛烈な暗記対策がおすすめ
まずは2問出題される移調問題から勉強を始めましょう。
速度記号や強弱・音楽記号等は、理解不要!ただ覚えているだけで得点源となる内容。
試験当日に頭の片隅にぼんやり記憶が残っているかどうかが大切です。
余裕があれば早めから暗記対策を、厳しい方は忘れずに直前の暗記対策で乗りきりましょう。
移調問題・コードネーム問題はじっくり腰を据えて仕組みの理解に努めよう
テキストを読むだけでは全く理解できなかったのが移調とコードネーム問題。
付け焼き刃の知識ではなくじっくり仕組みを理解するよう努めました。
移調問題は童謡で出題されるので、正直「短調」や複雑な「調」は出題可能性が低いかも…
明るい曲調の「長調」だけしっかりおさえれば試験対策としては十分かと思います(私も長調だけしか勉強しませんでした)
移調問題の解き方
まず移調問題を解くにあたり「短3度」「長2度」などの音程の考え方が元になっているため、下記の先生の記事で考え方を学びましょう。
移調問題の解説は下記の記事がとても分かりやすいのでお勧めします。
紹介記事のサイトではありがたいことに解説記事がかなり詳細に載っています。
1記事ずつ読み進めるとさらに理解が深まりますよ。
コードネーム問題の解き方
続いてコードネーム問題を解くにあたり、まずは「ABCDEFG」といったコード表記の考え方の理解から始めましょう。移調問題と同じ先生の記事です、ご参考ください。
続いてコードネームの解説です。
コードネーム問題は移調問題とは異なり、メジャーだけでなくマイナーコード等テキストに掲載のコードは全て出題される可能性があります。
丸暗記するより、コードの仕組みからゆっくり理解するのがおススメ。
造形問題:色の基礎知識・技法は早期暗記対策で得点源に◎
出題配分が3-4問程度の造形問題。
適当でもいけるかなーなんて思い、過去問を解くと誤答ばかり。
考えて理解する内容というより、頭の片隅に残れば解ける問題ですので早期の暗記対策で得点源にしちゃいましょう!
絵本の作者・童謡の作詞家・作曲家は直前に暗記!
童話や絵本の作者や音楽問題の童謡の作詞家・作曲家については、直前に単語帳で暗記対策をしました。
もちろん時間に余裕がなかったのも大きいですが、絵本・童謡の作者関連問題は毎回出題されるわけではなかったのも理由の1つです。
インターネット検索で主な作品リストなどを調べ暗記リストにしました。下記ご参考までに。
テキストに載っていない初見問題も多い!覚悟しつつ問題を沢山解いて備えよう
色の基礎知識等はどのテキストでも共通の内容ですが、過去問を解くとテキストには載っていない初めて見る問題に出くわします。
例えば、園庭など外の土で陶芸をする場合に気を付けることは何か?という問題(知らないし・・・)
試験でも「えいや!」で解く初見問題があることを覚えておきつつ、過去問や問題集を通じて様々な造形問題に慣れておくことが大切です。
みんな苦手!「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」は比較分析する視点で見てみよう
最後の最後までなかなか頭に入らず苦戦したのが、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の問題。
私は設備の基準よりも「職員の人員配置基準」の方に比重を置き勉強しました。
施設ごとに比べる視点で自分なりの分析ができると頭に入りやすくなりますよ。
職員の人員基準は○×表を活用!ポイントは特定の施設にのみ配置される職員の把握◎
一問一答問題集等で左記のような施設と職員配置の〇×表を見かけませんか?
文章で整理されている表もありますが私には頭に入りづらく、○×表の方が視覚で分かることもあり活用していました。
分析する視点でまず大切なのが「この施設にのみ配置されている職員」を把握すること!
自分だけの発見・気づきがあると理解につながりますよ。
自分だけの発見と気づきが理解を深める!人員配置基準の分析観点はこちら!
【分析観点】
・保育士と児童指導員はセットで母子支援施設以外の全施設に配置
・母子支援員・少年指導員は母子支援施設のみ配置
・乳児院・児童養護施設・児童心理治療施設は職員配置が似ている、心理療法担当職員の配置は児童心理治療施設のみ
→「母子生活支援施設は他の施設とは職員配置が異なっている!」
・障害児系の施設に家庭支援専門相談員・個別対応職員は配置されない
・児童自立支援施設のみ児童自立支援専門員・児童生活支援員を配置
掲載の〇×表は「ドンドン解ける!保育士一問一答問題集 成美堂出版」より転載いたしました。
下記にて私の使用した問題集をご紹介していますのでご参考まで。
似ている職員の名称を施設ごとに整理しよう
勉強を進めていくと、似ている職員の名称に苦戦する方も多いのではないでしょうか。
例えば…児童の遊びを指導する者・児童支援員・児童指導員・児童生活支援員など
ごっちゃにしやすいですが、1つずつ役割と配置される施設を整理することで、「この施設のみ配置されている職員」の把握につながります。
児童福祉施設の人員配置基準の〇×表である程度分析することに慣れてきたら、ぜひテキスト等の巻末に載っている文章の表「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」でさらに詳細に分析してみましょう。
その際も大切なのは「特定の施設にのみ設置・配置される設備や職員」の把握です。
なお「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」は別科目「社会的養護」でも出題範囲となっています。
少しずつでも理解と暗記を進めることで、1点でも多くの加点を期待できます。
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